10年目のベテラン、Mさんの声

施設長

お名前と今のお仕事と何年目の職員かを教えてください。

Mさん

Mです。ショートステイの子どもと直接かかわる仕事をしています。今年で10年目になります。

施設長

10年!長く働いてくれてありがとう。

施設長

Mさんが八栄寮で働くようになったきっかけを教えてください。

Mさん

元々は児童養護施設に限らず福祉全般に興味関心があり、その中では児童に関われる仕事に興味がありました。就職先を探している時に八栄寮の施設見学に参加して、その時の雰囲気や環境などで良い印象を持ったのがきっかけです。

施設長

Mさんが施設見学をした時、八栄寮のどんな雰囲気やどんな環境が良いと思いましたか?

Mさん

施設の立地が山の上にある昔ながらの雰囲気や、施設見学の説明をしてくださった職員さんの雰囲気がとても良いなと感じました。

施設長

職員さんはどんな感じだったの?

Mさん

とても暖かい感じでした。法人理念の中に「子どもと共に歩み」という文があって、説明会の時に子どもと一緒に成長してくれる職員なら良いですよといった話がありました。私は心配性の性格もあって入職に不安がありましたが、今完璧でなくても子どもと共に育っていけば良いんだと思えた施設でした。なので八栄寮なら私でも頑張れるかなと思いました。

施設長

初めて聞きました(笑)。わかりました。今ショートケアの仕事をしてるということですが、具体的にどんなお仕事をしているか教えてください。

Mさん

はい。ショートステイは、地域に住んでいる子を最大7日間預かってその子たちと遊んだり一緒にご飯を食べたり寝たりなど一緒に過ごすお仕事です。

施設長

今のショートステイ関係の仕事で大切にしていることってどんなことですか?

Mさん

入所している子もショートステイの子もどちらの子ども達も変わらず大切にするように心がけています。ショートステイでは特に、親御さんと子ども達のどちらにとっても息抜きとなるような安心できる場にできるように心がけています。

施設長

なるほどね。今年からショートステイのお仕事をやってもらっているけど、これは面白いとかやりがいとか感じる場面があれば教えてください。

Mさん

継続して利用している子達の成長した姿を見れるところが面白いし楽しいと思えます。

施設長

例えばどんな所を見て成長したなとか面白いなと感じますか?

Mさん

今は小さい子が多いので成長速度が早くて、学習で出来るようになった事が増えたりジャングルジムを早く登れるようになっていたり、ありがとうを言えるようになったりとか、そんな言葉を知っているんだと思ったときに面白いし成長したなぁと感じます。

そういうところが面白いとか楽しいなと感じるんだね。Mさんは9年間現場のケアワーカーさんをやっていたと思うんだけど、そのとき面白かったことややりがいを感じたことはどんなことでしたか?

Mさん

そうですね。現場では行事を通して季節を一緒に感じたりだとか、年数を重ねることで子ども達の成長が見れたり絆が深まっていく感じがとても楽しかったです。

施設長

具体的に何かやり遂げられたとかのエピソードとかはありますか?

Mさん

例えば、受験を子どもと一緒に乗り越えられた経験があります。子どもと一緒にどの高校が良いか考えて、色々な選択肢がある中でその子にとって一番良い道となるように考えていました。

施設長

色々考えてやっていく中でどうなった時やって良かったと思えましたか?

Mさん

現時点の段階ではベストは尽くせたとは思いますが、まだ良かったと思い切れてはいません。

施設長

それはどうして?受験に合格したけどってこと?

Mさん

そうですね。合格した事は、素直にうれしかったです。ただ、今後大きくなって振り返った時に受験の経験が本人にとって良かったと思ってもらえたら、私も良かったと思える気がします。

施設長

なかなか高いレベルの目標を持っているんだね。どうしてそういう目標を持つようになっていったの?

Mさん

そうですね。それは先輩職員や退寮していった子ども達の姿とかを見ていく中でそうなっていきました。

施設長

先輩職員たちや退寮した子どもたちのどんな姿を見てそう感じたかエピソードを聞かせてください。

Mさん

八栄寮にいるときは、八栄なんか嫌だと言っていた子が退寮した後に連絡を入れてくれる姿や、当時を振り返った時に職員がちゃんと向き合ってくれていて感謝をしていると言いにきてくれるとそう感じるようになりました。

施設長

確かにそうかもしれないね。じゃあ次に八栄寮の魅力はどんなところにあると思いますか?

Mさん

やはり人が暖かくて自然が豊かで広く、子どもたちものびのびと出来る環境が魅力だと思います。

施設長

なるほど。子どもたちがのびのび過ごせて職員も暖かい雰囲気というのは変わらず魅力的ということですね。では次に、今までの仕事で苦労したことや大変だったことはどんなことでしたか?

Mさん

そうですね。子どもとなにか考え方など衝突が起きたり、大きな事が起きて対応しなくてはいけないときとかにそれに伴って職員同士でもぶつかってしまう時はすごく大変でした。

施設長

この辺がやはり一番大変だと思うところなんだね。そういう事がありながらも今まで乗り越えられているというのはなんでですか?

Mさん

子どもとのことで言えば、しっかりと向き合うことで後々を考えた時に良い関係に繋がっていくと思っているからです。また、職員同士の話ではその時は大変で苦しいと感じることもありますが、お互い一生懸命子どものことを考えているからこそ意見が食い違ってぶつかることもあると思っていて、その結果子ども達にとっての最善を導き出せていると考えているので今も続けられています。

施設長

わかりました。これからの目標や頑張りたいと思っていることがあれば聞かせてください。

Mさん

子どもが大きくなったときに八栄寮や職員と関われてよかったと思われるように頑張っていきたいと思います。そのために、常に誠実に関わることを忘れず心がけていきます。また、今までは目の前のことに一生懸命でしたが、10年目という年でもあるので今後は少し広い視野を持って施設全体を見るようにする事を目標にしています。

施設長

ありがとうございます。最後にMさんから、児童養護や社会的養護で働きたいなとか八栄寮で働きたいと考えている学生さんなどに向けて、伝えたいことがあればぜひ聞かせてください。

Mさん

はい。仕事としては大変と感じる部分があるとは思いますが、長く続けていると子どもたちとの絆が深くなるなど楽しく思える事もたくさんあるので、興味があれば是非働いてみてほしいなと思います。